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第2世代顔認証付きカードリーダーとは? 第1世代との違いと導入補助金について

2026/11/02

はじめに

医療機関や薬局でマイナ保険証を利用する際に欠かせない「顔認証付きカードリーダー」。2026年(令和8年)4月から、新たに「第2世代顔認証付きカードリーダー」の販売が順次開始されています。
マイナ保険証の利用が広がる中、医療機関ではオンライン資格確認システムを安定して運用することが、日常の受付業務において重要になっています。
今回登場した第2世代のカードリーダーは、従来の機器と比べて、顔認証の精度や操作性が改善されているほか、スマートフォンに搭載されたマイナ保険証への対応も強化されています。
また、第1世代カードリーダーの保守期限が順次到来することから、医療機関では今後、機器の更新を検討する必要があります。
今回は、第2世代顔認証付きカードリーダーの特徴や第1世代との違い、導入時に利用できる補助金制度について解説します。
   

第2世代顔認証付きカードリーダーが登場した背景

オンライン資格確認システムは、2023年(令和5年)4月から保険医療機関・薬局への導入が原則義務化されました。
その際に導入された第1世代の顔認証付きカードリーダーは、患者がマイナンバーカードを利用して健康保険の資格情報を確認するための機器として、全国の医療機関や薬局で使用されています。
しかし、導入から数年が経過し、第1世代カードリーダーの保守期限が2026年3月末から順次到来しています。
保守期限を過ぎた機器については、故障した場合にメーカーによる修理や交換が受けられなくなる可能性があります。
顔認証付きカードリーダーが故障すると、マイナ保険証による受付ができなくなる場合があり、医療機関の窓口業務に影響が生じます。
こうした状況を踏まえ、安定したオンライン資格確認の運用を継続するために、第2世代カードリーダーへの更新が進められています。
 

第1世代と第2世代の主な違い

第2世代顔認証付きカードリーダーでは、主に6つの機能が向上・改善されています。

①スマートフォンのマイナ保険証への対応

第2世代の大きな特徴は、スマートフォンに搭載されたマイナ保険証を、カードリーダー本体で読み取れることです。
従来の第1世代では、機種によってスマートフォンの読み取りに別の汎用カードリーダーが必要でした。
一方、第2世代では本体にスマートフォンをかざして受付できるため、別の読み取り機器を用意する必要がありません。
ただし、スマートフォンを利用するには、患者側で必要な設定を済ませていることが前提となります。

② 顔認証精度の向上

従来のカードリーダーでは、顔の位置や周囲の明るさなどによって、顔認証がうまくできない場合がありました。
第2世代では顔認証の精度が改善され、認証エラーの低減が図られています。
顔認証がスムーズになることで、受付担当者による操作説明や再認証の対応が減り、窓口業務の負担軽減が期待されます。

③ 音声案内機能の充実

第2世代では、操作手順やエラーの発生を音声で案内する機能が搭載されています。
操作に慣れていない患者や、画面の文字が見えにくい患者にとっても、利用しやすい機器となっています。

④ エラー発生時の案内機能の改善

エラーが発生した場合に、音やランプなどで状況を知らせる機能が強化されています。
受付担当者が機器の異常に気付きやすくなり、トラブルへの対応がしやすくなることが期待されます。

⑤ 通信エラーへの対応改善

ネットワークの一時的な切断などが発生した場合の復旧機能も改善されています。
オンライン資格確認はネットワーク接続を必要とするため、通信トラブルへの対応は重要です。

⑥ 操作性・視認性の向上

画面表示や操作方法などが改善され、高齢者や障害のある方にも配慮した設計となっています。
なお、これらの機能の詳細はメーカーや機種によって異なります。
 

第2世代カードリーダーのメーカーと特徴

2026年10月現在、第2世代顔認証付きカードリーダーは、次の3社から販売されています。

キヤノンマーケティングジャパン「Hi-CARA 2」

2026年4月22日に発売されました。
コンパクトな本体にテンキーを搭載していることが特徴です。暗証番号の入力時に外付けテンキーを用意する必要がありません。
また、同社の第1世代「Hi-CARA」との複数台接続にも対応しています。

パナソニック コネクト製カードリーダー

2026年8月に発売されました。
大きな特徴は、資格確認端末(Windows PC)を本体に内蔵していることです。
通常はカードリーダーとは別に資格確認端末が必要ですが、一体型とすることで設置機器をまとめることができます。
また、必要に応じて専用の外付けテンキーを使用できます。

リコージャパン「Caora 2」

2026年10月に発売されました。
富士通Japan製の第1世代カードリーダー「Caora」の後継機種です。
7インチのディスプレイを搭載し、操作箇所をランプで知らせるなど、分かりやすい操作性に配慮しています。
第1世代のCaoraとの複数台接続にも対応しています。

それぞれ特徴が異なるため、受付スペースや患者層、既存システムとの接続環境を考慮して選択することが重要です。
 

第2世代カードリーダーの導入補助金について

第2世代への更新にあたり、国では医療機関・薬局の費用負担を軽減するため、導入費用の一部を補助する制度を設けています。
補助金の申請受付は2026年6月30日から開始されており、申請期限は2027年(令和9年)2月1日です。
補助内容はメーカーによって異なります。

キヤノンマーケティングジャパン製とリコージャパン製のカードリーダーについては、購入価格の2分の1、上限12万1,000円が補助されます。
また、カードリーダーと同時に資格確認端末(PC)を導入する場合は、PC購入価格の3分の1、上限5万円の補助を受けることができます。

パナソニック コネクト製については、資格確認端末一体型であることから計算方法が異なり、購入価格の12分の5、上限14万6,000円が補助されます。
専用の外付けテンキーについても、購入価格の2分の1、上限1万1,000円が補助対象です。

補助対象台数は、診療所・薬局では原則として各機器1台まで、病院では各機器最大3台までとなっています。
ただし、補助対象となるのは機器本体の購入費用であり、設置・設定作業費やネットワーク工事費、レセコンなどの改修費用は対象外です。
また、資格確認端末のみを買い替える場合は補助対象とならず、第2世代カードリーダーとの同時導入が条件となります。
申請には領収書などの必要書類を準備する必要があるため、購入前に補助要件や申請方法を確認しておきましょう。
 

第1世代カードリーダーは使えなくなる?

第2世代の販売が始まったからといって、第1世代カードリーダーがすぐに使用できなくなるわけではありません。
現在の機器が正常に動作し、オンライン資格確認システムに接続できていれば、引き続き使用できる場合があります。
ただし、注意したいのは保守期限です。
保守期限は機種や契約条件によって異なりますが、期限終了後に故障すると修理や交換ができない可能性があります。
特に、カードリーダーを1台しか設置していない診療所では、機器の故障が受付業務に大きな影響を及ぼすことも考えられます。
更新を検討する際は、現在使用している機器の保守期限を確認し、余裕を持って計画を立てることが大切です。
 

更新時に医療機関が確認しておきたいこと

第2世代カードリーダーを導入する際は、単に新しい機器を購入するだけでなく、既存システムとの接続確認が必要です。
特に、資格確認端末のOSや仕様、オンライン資格確認システムとの接続設定などについて、事前にシステムベンダへ確認しておくと安心です。
また、レセコンや電子カルテとの連携環境によっては、設定変更などが必要になる場合もあります。
受付担当者にとっては、患者への案内方法が変わる可能性があることも重要なポイントです。
スマートフォンのマイナ保険証を利用する患者が増えれば、従来のマイナンバーカードによる受付に加え、スマートフォンを使った受付方法についても説明できるようにしておく必要があります。
新しい機器を導入する際には、スタッフ間で操作方法やエラー時の対応を共有しておくことが望まれます。
 

おわりに

第2世代顔認証付きカードリーダーは、従来の機器の保守期限到来に対応するだけでなく、スマートフォンのマイナ保険証への対応や顔認証精度の向上、操作性の改善など、さまざまな機能強化が図られています。
医療機関にとっては、受付業務の効率化や患者の利便性向上につながることが期待されます。
一方で、導入には一定の費用が必要となるため、補助金制度を活用しながら計画的に更新を進めることが重要です。
今回の第2世代への更新を、単なる機器の買い替えではなく、今後の医療DXを見据えた受付環境の見直しの機会として捉えてみてはいかがでしょうか。