【2026年新設】電子的診療情報連携体制整備加算とは? ――算定要件とクリニック経営への影響を徹底解説
2026/05/11
(※本内容は公開日時点の情報です)2026年6月の診療報酬改定において、外来診療のあり方を大きく変える新設項目が登場しました。それが「電子的診療情報連携体制整備加算」です。
これまで、マイナ保険証の活用を評価する「医療情報取得加算」と、DX体制を評価する「医療DX推進体制整備加算」が別々に存在していましたが、今回の改定でこれらは廃止され、本加算へと一本化されます。本稿では、その具体的な点数や算定のためのハードルについて詳しく解説します。
1.電子的診療情報連携体制整備加算の「点数」
新設される加算は、初診と再診で区分が分かれています。特に初診時には、医療機関のDX対応レベルに応じて3段階の評価がなされます。■初診時(月1回)
- 加算1:15点
- 加算2:9点
- 加算3:4点
■再診時(月1回)
- 一律:2点
2.算定のための「施設基準」と「3つのステップ」
加算のランク(1〜3)は、主に「電子処方箋」と「電子カルテ情報共有サービス」の導入状況によって決まります。【全区分共通:基本要件(加算3)】
以下の項目をすべて満たしていることが必須となります。- レセプトオンライン請求の実施
- 算定した診療報酬の区分・項目の名称及びその点数又は金額を記載した詳細な明細書を患者に無償で交付している
- オンライン資格確認を行う体制を有している
- 診察室等でオンライン資格確認等システムから取得した情報を閲覧・活用できる体制
- マイナ保険証利用率が一定基準(30%以上等)を満たしていること
- マイナポータルの医療情報等に基づき、患者からの健康管理に係る相談に応じる体制を有していること
- 明細書発行に関する事項、医療DX推進の体制に関する事項等を院内掲示およびウェブサイトに掲載している
【加算2の要件】
上記共通要件に加え、以下のいずれかを導入していること。- 電子処方箋の発行体制
- 電子カルテ情報共有サービスの活用体制
【加算1の要件(最高評価)】
上記共通要件に加え、以下の両方を導入していること。- 電子処方箋の発行体制
- 電子カルテ情報共有サービスの活用体制
3.今回の改定がクリニック経営に突きつけるもの
「マイナ保険証利用率」の壁
今回の改定で最も注目すべきは、算定要件に「実績(利用率)」が強く組み込まれた点です。システムの導入だけでなく、受付での声掛けや掲示によって、実際に患者さんにマイナ保険証を使ってもらう「運用の質」が収益を左右することになります。サイバーセキュリティ対策の義務化
加算1や2を目指す場合、あるいは入院を伴う医療機関の場合、「サイバーセキュリティ対策」への対応が厳格化されています。バックアップの適切な保管や、BCP(業務継続計画)の策定など、ITインフラの安全性が診療報酬の前提条件となりつつあります。4.まとめ:算定に向けて今すべきこと
「電子的診療情報連携体制整備加算」の算定は、単なる増収策ではありません。国が目指す「全国医療情報共有プラットフォーム」への参加を、診療報酬を通じて強く促しているメッセージといえます。-
- マイナ保険証の利用促進: 30%の壁を突破するためのオペレーション見直し。
- 電子処方箋・共有サービスの検討: ベンダーへの問い合わせと導入スケジュールの確認。
- ウェブサイトの更新: 施設基準で求められる情報の公開。
当サイトでは、必要なシステムの選定や、ウェブサイトでの情報公開対応まで一貫してサポートしています。新しい加算へのスムーズな移行を目指す医療機関様は、ぜひお気軽にご相談ください。